コロナ禍によって移動や人との接触が制限され、リアルイベントの開催が大幅に減少した一方で、オンラインイベントは新たなスタンダードとして確立されました。Zoom、ON24など、以前のオンライン会議ソフトの課題を解消した先進的なプラットフォームが登場し、低コストかつ効率的にオンラインイベントを開催することが可能になりました。事実、コロナ禍以前と比較して企業イベントの開催件数が増加しているとの調査結果も出ています。これは、従来リソースや予算の制約でリアルイベントを行っていなかった企業も、オンラインの手軽さによってイベントマーケティングに参入するようになった結果、イベントマーケティングの可能性が拡大したと言えるでしょう。この動きは、デジタルマーケティング戦略においても新たな局面を迎えることを意味しています。新型コロナウイルス感染症が第5類に分類されたことで、制限が緩和され、リアルイベントが再び盛んに開催されています。この新しい状況下では、リアルイベントとオンラインイベントのそれぞれの利点を最大限に活用したハイブリッドなイベントマーケティングが求められています。本記事では、リアルイベントとオンラインイベントの違いに焦点を当て、それぞれの形式でのイベント計画において考慮すべきポイントを詳しく解説します。リアルイベントホテルの宴会場や会議室専門スペースなど物理的な空間で行われるリアルイベントは、企業イベントとして一般的な方法でした。これらには、カンファレンス、見本市、フェスティバル、企業会議などが含まれます。それらの特徴と、計画する際に考慮すべき点を見てみましょう。リアルな体験: 文字通りとなりますが、リアルイベントの最大の特徴は五感(視る、聴く、嗅ぐ、味わう、触る)に訴える体験を提供できるということです。雰囲気、直接的な交流、ネットワーキングの機会により、より深いつながりと共有体験が促進されます。計画を立てるときは、参加者にどのような体験を提供するのか、それによって何を得るのかを考慮して、企画を検討し、それらじつげ会場の収容人数、場所、設備を必要があります。イベントに集中できる環境: リアルイベントでは、イベント会場内はすべて参加者がイベントによって発されるメッセージや情報に触れるために設計され、他の関心事やタスク等に気を取られないよう気を使います。ただし、これを100%実現するのには難易度が高いため、イベントプランナー等の専門家のサポートを受け計画を行うことをおすすめします。*物流上の課題が存在する:*リアルイベントには、旅行、宿泊施設、会場のレンタル、ケータリングなどのさまざまな物流要素が伴います。主催者は予算と計画においてこれらの要素を考慮する必要があります。オンラインイベントオンライン イベントは、デジタルプラットフォーム上で開催される仮想的な集まりです。これらには、ウェビナー、バーチャル会議、オンライン ワークショップが含まれます。最近ではメタバースの文脈で3Dの仮想空間上に作成されたイベント会場で行われる事例も増えてきています。ここでは、その独自性とイベント実行時の考慮事項を説明します。*幅広いアクセシビリティ:*オンライン イベントはどこからでもオンラインの環境さえあればアクセスできるため、これまで開催会場と居住地・職場等の距離の問題により参加できなかったような人々もイベントに参加できるようになりました。また、参加する視聴者だけでなく情報を発信する講演者も場所を問わずに参加できるようになったため、来日するため長時間の移動が必要であった、世界中の著名が登壇できるようになりました。*費用対効果が高い:*物理的な会場や交通費がかからないため、オンライン イベントはより予算に優しいものになります。ただし、参加者の体験価値を高めるには、高品質のストリーミング テクノロジーとソフトウェア プラットフォームへの投資だけでは不十分で、画面構成をデフォルトのままで使用するのではなく、PinPを使用したり、開始・終了時の映像演出なども活用して、参加者に強い印象を与える必要があります。*データ分析:*オンライン プラットフォームにより、参加者のエンゲージメントをリアルタイムで追跡できます。視聴時間や離脱のタイミング、視聴中のリアクションQ&Aのチャットデータなど、イベント中の参加者のアクションはシームレスにデータされることがオンラインであることの非常に大きなメリットです。このデータは、将来のイベント計画やコンテンツのパーソナライゼーションに役立ちます。*個人的な交流の減少:*オンライン イベントには物理的なイベントのような直接的な人間的タッチが欠けており、ネットワーキングの機会に影響を与える可能性があります。したがって、Q&A セッション、ブレイクアウト ルーム、仮想ネットワーキング ラウンジなどのインタラクティブな機能を統合するといった工夫が必要になります。この部分の運用は非常に複雑になることがあり、熟練した作業者が社内にいない場合には専門家によるサポートを受けることをおすすめします。ハイブリッドイベントリアル イベントとオンライン イベントの両方の要素を組み合わせたハイブリッドイベントという第三のオプションも産まれました。直接的な交流や体験を楽しみたい方は会場、時間・場所の成約のある方はリモートでの参加という選択肢を提供できることがメリットですが、運用はその分複雑化し、コストも高額になりがちです。リアル・オンライン双方のメリットが自社の目指す成果に大きくつながるかどうかという点を考慮する必要があります。リアルイベントではFrontDeskシリーズ「レジスタ」の活用をご提案株式会社ピーク・ワンはリアル・オンライン双方における企業のイベント企画・運営をサービスとして提供しています。「見えない価値をカタチに」をミッションとし、イベントを通じて企業が伝えたいメッセージやブランディングの支援を行います。また、イベントDXサービスとしてイベント受付管理ソリューション「レジスタ」を提供しています。リアルイベントの受付に特化した多機能性と主催者のご要望にあわせたカスタマイズ性の高いシステムと現場対応サポートに強みをもつサービスで、これまで数十年にわたって培ってきたイベント受付に関するノウハウを存分に活かし、主催者様のイベント・展示会の成功を支援しています。このようなサービスを活用することで自社イベントにおける体験価値をより高いものにすることをご検討ください。まとめオンラインイベントとリアルイベントは、それぞれに固有の利点と課題があります。このため、どちらの形式を選ぶかは、イベントの目的、対象オーディエンス、そして利用可能なリソースに大きく依存します。デジタル化が急速に進展する現代において、イベント主催者はこれらの違いをしっかりと把握し、参加者の多様なニーズに対応できるよう柔軟な戦略を採る必要があります。イベント形式がオンラインであれ、リアルであれ、成功を収めるためには、綿密な計画と対象オーディエンスのニーズへの深い理解が不可欠です。これは、デジタルマーケティング戦略とも密接に関連しています。最終的に重要なのは、イベント会場やデジタルデバイスのスクリーンを通じて、参加者に印象深い体験を提供し、有意義な人々との交流を促進することです。これにより、イベントの目標達成とブランド価値の向上が期待できます。要するに、オンラインとリアル、それぞれのイベント形式が持つ独自の特性を理解し、それを踏まえた上で戦略を練ることが、効果的なイベントマーケティングを展開する鍵となります。