□ はじめに展示会は、出展企業にとって認知度向上、信頼感の構築など、自社のブランディングを達成することにも貢献します。しかし、単に出展するだけではその効果は限定的であり、どういった戦略をとるかが大切です。この記事では、展示会でブランディング目標を実現させるために注意すべき3つのポイントをご紹介します。1. 取り扱う商材の特性を来場者にしっかりアピールできているか自社を知ってもらおうと会社名を目立つ位置に掲げているものの、何を扱っているのかが明確でないケースがよくあります。来場者は多くのブースを回るため、各ブースの前を通過する時間は僅かであり、そもそも興味を持っていないことがほとんどです。誰もが知っている企業でない限り、まずは取り扱う商材の特性をアピールすることが大事です。展示会場には非常に多くのブースがあるため、来場者が商材の内容を一目で理解できなければ、多くの場合見過ごされてしまいます。そのため、取り扱う商材の特性をわかりやすく伝えることが重要です。ほんの僅かな時間で商材の特性を理解してもらい、ブースに立ち寄ってみたいと思わせる必要があります。会社名だけでは難しいですが、商材の特性を端的に伝えることで可能になります。例えば、「100人乗っても大丈夫!」や「お、ねだん以上。」といったキャッチコピーは来場者の心に響くでしょう。展示会で複数の商材を扱う際には、各商材のアピールポイントを簡潔かつ効果的に伝えることが重要です。来場者は限られた時間で多くのブースを回るため、一つ一つの商材に長い時間を割くことはできません。そのため、各商材の特徴や利点を端的に伝え、来場者の興味を引く必要があります。まず、商材ごとにターゲットとなる客層を明確にし、その客層に訴求するポイントを洗い出しましょう。例えば、商材Aは耐久性に優れているため、長期的な使用を想定している客層にアピールできます。一方、商材Bは軽量でコンパクトなので、持ち運びを重視する客層に適しています。このように、商材ごとに異なる特性を活かしてアピールポイントを設定します。また、商材間の関連性や共通点を見出し、それらを統一感のあるデザインやレイアウトで表現することも効果的です。来場者が商材間の繋がりを理解することで、ブランドイメージの向上にも繋がります。2. 直感的に信頼感を得られるようにする人は経験や先入観によって直感的に判断することがあります。例えば、口コミサイトで上位にランクインしているお店は、その料理やサービスが高品質であると直感的に判断されがちです。このような直感的判断を促すためには、企業は信頼性と実績を瞬時に感じてもらえるポジティブな情報を提供することが重要です。受賞歴や既存顧客からの好評価のメッセージを前面に出すことで、イメージをアップさせることができるでしょう。人間の意思決定は直感に強く影響される傾向があります。セールスパーソンの人柄に好印象を持てば商品の購入に前向きになり、逆に悪印象を持つと購入をためらうことが多いです。このように、来場者の直感に訴えることで、より効果的にブランドメッセージを伝えることが可能となります。そのため、来場者がブースに立ち寄りやすい雰囲気づくりが大切です。スタッフがブースの前に立ち尽くして周囲を伺っていては、来場者は近づきにくくなってしまいます。来場者がストレスなく自然にブースに近寄れる環境を整えることが重要でしょう。例えば、洋服店では入店直後にすぐ声をかけられると、お客の購入意欲が失われることがあります。そのため、多くの店では接客マニュアルに基づき、服を畳むなどの自然な動きを取り入れながらお客の様子を伺う「動的待機」が推奨されています。展示会でも同様に、来場者はスタッフにすぐ話しかけられたくないと感じていることが多いため、過度な声かけは逆効果になりかねません。動的待機を取り入れ、来場者の警戒心を解くことで、直感的にネガティブな印象を与えないよう努めましょう。さらに、直感的な信頼感を得るためには、パンフレットや商品、ノベルティの管理など、細部まで気を配ることが大事です。ブース内の整理整頓を保つ工夫も欠かせません。パンフレットは専用のラックを活用し、ノベルティなどの場所を取るものは展示台下のスペースに収納するなど、美しく整えられた空間づくりを心がけましょう。3. 来場者の五感に訴える感性マーケティングの実践展示会は、感性マーケティングを実践し、来場者の五感に訴えかける絶好の機会です。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚といった五感を単独で刺激するだけでなく、これらを巧みに組み合わせることで、来場者の記憶に残る特別な体験を創出することができます。例えば、高級車の展示会では、スタイリッシュなブースデザイン(視覚)、心地よいエンジン音(聴覚)、上質な素材の手触り(触覚)、高級レザーの香り(嗅覚)を組み合わせることで、来場者にラグジュアリーな世界観を体感してもらうことができます。また、コーヒーメーカーの展示会では、美しいラテアート(視覚)、コーヒー豆を挽く音(聴覚)、粉の触感(触覚)、新鮮な珈琲の香り(嗅覚)、そして出来立てのコーヒーの味(味覚)を組み合わせることで、来場者にコーヒーの奥深い魅力を伝えることができるでしょう。このように、五感を戦略的に組み合わせることで、来場者に没入感のある特別な体験を提供することが可能です。これは、単に情報を伝えるだけでは得られない、感性マーケティングを通じて貴社のブランディングを図っていきましょう。ただし、五感の組み合わせを検討する際には、ターゲット層の感性を深く理解し、ブランドのイメージに合った演出を行うことが重要です。また、スタッフによる接客も、五感に響く特別な体験を提供する上で大きな役割を果たします。その他の「展示会で成功するためのノウハウ」についての詳細は、下記の関連記事をご覧ください。関連記事:心を掴む!展示会ではどんなプロモーショングッズを配れば良い? 見逃せない!ブース内プレゼンを成功に導く5つの秘訣とは?□ さいごにブランディングは企業の成長にとって重要な戦略ですが、一朝一夕に構築できるものではありません。本記事で解説した通り、展示会はブランディングにおいて重要な役割を担い、様々な目的を達成する有効な手段となります。取り扱う商材の特性を的確にアピールし、直感的な信頼感を醸成する工夫。さらに、来場者の五感に訴える特別な体験を提供することで、ブランドの魅力を印象付け、競合他社との差別化を図ることができます。本記事がブランディング戦略の一助となれば幸いです。株式会社ピーク・ワンは、マーケティングを次のステップへ進化させたい企業様に豊富な実績を基にしたサポートを提供しております。また、イベント受付管理システム「レジスタ」や事務局支援クラウド「セクレタ」といったシステムも提供しております。当社が提供するイベントDXサービス「FrontDeskシリーズ」では、イベント受付からリード獲得までをサポートするさまざまなソリューションを展開しています。特に、「レジスタ」は展示会での来場者情報取得を支援する受付管理ソリューションであり、オプション機能の「Quick Lead」「Quick Flyer」「Quick Check-in」を活用することで、最新の展示会マーケティングをタイムラグなく実現します。さらに、株式会社ピーク・ワンには数多くの企業イベントの受付を構築してきたプロが在籍し、展示会イベント受付オンサイトサポートサービス「受付の達人」も提供しております。当社は30年以上の経験とノウハウを活かし、貴社のイベントを成功へと導きます。トラブルの未然防止、スムーズな受付運営、そして参加者一人一人に最良の体験を提供することで、イベント成功の第一歩を確実にサポートいたします。また、多言語に対応したイベントプロデューサーもおりますので、グローバルなイベントにも柔軟に対応(⽇英を含む世界5ヵ国の⾔語にネイティブ対応)可能です。「海外のエグゼクティブやVIPを招いてイベントを⾏いたい」「各国の⽂化や商習慣に合わせてのプランニングが必要」「事務局業務から旅行⼿配までトータルで対応して欲しい」などのご要望があれば、ぜひご検討ください(Global Team 特設サイトはコチラ)。※無料相談はGlobal Team 特設サイトでお申込みいただけます。株式会社ピーク・ワンのサービスの詳細を記載した資料はすぐにダウンロードいただけます。お問い合わせは弊社までお気軽にご連絡くださいませ。