楽しみにしていたセミナーやパーティーに出席したら、受付には長蛇の列。会場内に、なかなか入ることができずイライラしてしまう。そんな参加者としての経験が、皆さんにもあると思います。企業イベントの成功には、参加者にストレスを与えない円滑な受付業務の運営は欠かせません。本記事では、イベント主催社が受付業務にあたり心掛けるべき10個のポイントをご紹介しつつ、より成功に導く受付業務の秘訣を解説します。1. 受付システムの導入による効率的な運用受付に来た参加者から名前を聞き、印刷された名簿リストから名前を探し、手動でチェックを入れる。この一連の動作は多くの時間を要します。同じ苗字の方が複数名いた場合、誤って、別の方を来場済みとしてしまうことも。また、日本人の方の名前であれば、簡単に聞き取れますが、外国人の方の名前は聞き取ることが困難な場合も。何度も聞きなおしたり、書いてもらったりしているうちに、行列が...。そのような事態を避けるためにも、自動化された受付システムを活用して、迅速な入場確認を実現しましょう。2. 受付スタッフのトレーニングやオリエンテーション参加者が100名を超える場合、社内スタッフだけでは人手が足りず、アルバイトのスタッフを起用することもあると思います。特に外部のスタッフには、イベント主旨や参加者の特性、タイムテーブルについてなど、受付業務以外のことも伝え、責任感を持たせることが大切です。言葉遣いや声掛けのためのキーワードなどについては、しっかりとオリエンテーションを行いましょう。受付スタッフの対応が不親切だと、参加者は不快な思いをし、イベント全体の印象が悪くなってしまいます。社内外問わず、受付スタッフのトレーニングと参加者への心遣いは大切です。3. 受付で名刺を受け取る際のプロセスの確認来場者から受付で名刺を提出していただく場合も注意が必要です。2枚の名刺を受け取り、1枚は透明な名札パスに入れて首から吊り下げてもらい、もう1枚は保管用に名刺ファイルに入れていただく。この一連の流れを行うためには、名刺を受け取る担当者、名刺にパスを入れる担当者と2名が必要になり、そして、時間も要します。名札パスは、吊り下げ紐が絡まっていたり、プラスチックがひっついていて、さっと入れることができない場合もあります。名札パス担当になったら必ず事前にチェックしておきましょう。行列ができやすい「名刺受け取りスタイル」を採用する場合は、特に気をつけましょう。バーコードリーダーやQRコードによる受付管理システムを利用すると、効率的な名札バッジ作成、入場を実現することが可能になります。4. 受付での登録方法について参加者へ事前共有会場地図や連絡先はもちろん、受付開始時間や、受付場所(階数や部屋名など)などは、参加者に必ず事前にお伝えしましょう。受付で名刺を確認したり、受け取る必要がある場合は枚数なども含め連絡しておくべきです。もしも、政府関係者等のVIPが来賓するイベントで手荷物検査等が発生する場合は、受付から入場までのフローを事前にお伝えしておくと、よりスムーズな対応ができることでしょう。参加者が事前に必要な情報を得られないと、受付時に混乱が生じます。入場時に関する情報は事前に明確に伝え、参加者をサポートしましょう。5. 受付へのスムーズな導線の案内受付窓口が複数あり、会社名や苗字の頭文字などで分かれてはいるものの、案内の文字が小さすぎて分かりずらい。こちらもよく見る光景です。受付で並んでもらうための看板やPOPは、机に貼るのではなく、参加者の目線の高さに大きな文字で掲げるのが理想的です。クローク、メディア取材受付、関係者受付なども、分かりやすく設置しましょう。受付エリアが混雑していると、参加者は待ち時間にストレスを感じてしまいます。効果的な配置や案内板を活用して、混雑を回避しましょう。そして、参加者が迷子にならないよう、会場内外にわかりやすい案内を設置し、スムーズな移動をサポートしましょう。6. 受付リストと来場者情報の整合性の確認事前登録してもらっているにも関わらず、受付の参加者リスト上には名前がない。参加者に登録完了メールを見せてもらい、またリストで名前を探す。このようなことを繰り返して、いるうちに行列はまたどんどん長くなります。参加申込み期限が、曖昧だったり、イベント当日に設定されている場合は、期限ギリギリで申し込んだ参加者の名前がリストに反映されていない場合もあります。データの整合性を確認するための手順を確立し、一貫性を保ちましょう。7. 受付システムの回線トラブルへの対応現在、展示会等で導入されている受付管理システムの多くがインターネット回線を利用しています。オンライン受付システムが遅延やトラブルに見舞われると、受付業務が滞ります。参加者のデータを取得することはおろか、入場させることもできなくなってしまうことも。信頼性の高いシステムを導入し、万が一、利用中のインターネット回線がつながらなくなった時に備えて、バックアップ用のインターネット回線も準備しておくと良いかもしれません。必ず事前に回線のテストを行いましょう。8. 受付応対はプログラム開始前までに終了開演時間が過ぎているにも関わらず、受付はまだまだ混雑していて会場内には空席が目立ったまま。これは、受付オペレーションが上手くいっていない証拠です。事前に来場予定者数を想定し、どのようなオペレーションを行えば、開場時間内に誘導できるかをしっかりシュミレーションしましょう。受付が予定よりも遅れると、イベントプログラムの開始が遅れ、出演者、参加者と双方に不満を与える可能性があります。「受付もプログラムの一つ」として認識し、スムーズに運営できるように心掛けましょう。参加予定人数が200名以上の場合には、受付管理システムの利用をおススメします。9. 厳重なセキュリティ対策受付での情報取り扱いに不備があると、参加者の個人情報が漏洩するリスクがあります。受付で受け取った名刺は誰がどこに入れ、どのように保管するのか?参加者リストは誰にでも見えるようになっていないか?等、細部にわたって注意を払う必要があります。また、受付管理システム等を導入する場合、そのシステムを提供する会社のISO認証取得の有無やプライバシー&セキュリティーポリシーは必ず確認しましょう。情報漏洩のリスクがないか、あらゆる角度から検証し、厳重なセキュリティ対策を講じましょう。10. イベント終了後の受付対応せっかく良いプログラムが遂行され、大盛況のうちにイベントが終了したにも関わらず、帰りの受付が混乱していると最後の印象が悪くなります。クロークでの荷物の受け渡し、お土産や記念品の贈呈方法など、スムーズな退場手続きやアフターケアを考慮しましょう。最後まで気を抜かずに、受付業務を行うことも参加者へのホスピタリティーです。受付業務スムーズ化の秘訣成功する受付業務のためには、デジタル化、受付スタッフへのトレーニング、参加者への情報提供、自動化などを組み合わせた戦略が必要です。これらの要素をバランスよく導入し、参加者の満足度向上を図りましょう。今回取り上げた「より良いイベント受付のための10個の注意すべきポイント」を意識し、イベント全体の成功につなげるために、受付管理システムの活用について是非、検討してみてください。「受付もプログラムの一つ」どうかお忘れなく。FrontDeskシリーズのイベント受付管理ソリューション「レジスタ」は、管理システムと運用ノウハウの両面で受付管理をトータルサポートできるサービスです。ご利用申込み日から当⽇の受付までを網羅した「イベント受付管理システム」に加え、30年にわたってイベント受付業務の運⽤を⾏ってきた「受付現場対応⼒」の両⽅を提供することにより貴社のイベントを成功に導きます。イマイチ円滑に進められていない「受付業務」を今よりもスムーズ化させることに関心のある方は資料のダウンロードを行ってみてください。展示会・イベント受付コンシェルジュ「受付の達人」へのお問い合わせも、お気軽にお待ちしております。