展示会への定期的な参加にも関わらず、リードの数は増加しているが、それが実際の商談に繋がらないという課題に直面していませんか?より高品質なリードを獲得するための重要なプロセスは、「効果的なアンケート項目の設定とシミュレーション」です。成約可能性の高い見込み客を見極めるためには、営業担当者からの意見を収集し、細心の注意を払ってヒアリング項目を設定することが不可欠です。この記事では、現在よりも質の高いリードを獲得するための効果的なアプローチとして、5つのステップをご紹介します。ステップ1: 営業担当者の要望を優先した質問項目の設定を リードが獲得された後、そのリードを成約に導くのは営業担当者の役割です。したがって、最初に行うべきことは、営業担当者から具体的な要望を聞き出すことです。「来場者にどのような情報を提供してほしいか?」「どのような順序で質問を行うべきか?」といった点について、詳細にヒアリングを実施しましょう。営業担当者のニーズに合わせた質問を準備することで、必要な情報を効率的に収集し、有意義な営業活動を展開できるようになります。このプロセスを省略すると、せっかくのリードも活用されず、展示会への出展努力が無駄に終わってしまう可能性があります。 さらに、質問内容を検証し、BANT(予算(Buget)、決裁権(Authority)、ニーズ(Needs)、タイムライン(Timeline))やCHAMP(課題(Challenges)、決裁権(Authority)、費用(Money)、優先順位(Prioritization))の要素が含まれていなければ、これらの観点から有効な質問を組み込むように心がけましょう。これにより、見込み客の状況をより深く理解し、営業活動をさらに効果的にすることが可能です。ステップ2: 設問の見直しと重要な項目への絞り込み 営業担当者と共に質問項目を精選した後は、過去のアンケートの回答を分析しながら、重要な設問を5〜6つに絞り込む作業に移ります。展示会の主目的が新規顧客獲得であることが多いため、その目的にのみ対応したアンケートしか用意していないケースがよくあります。既存顧客が自社ブースに訪れた際に適切なコミュニケーションをとることで新規顧客からは得られない貴重な情報を取得することができるため、この点においても留意しておくことが望ましいでしょう。 新規顧客獲得を目指すアンケートと既存顧客の深い理解を目的としたアンケートは、そのアプローチにおいて大きな違いがあります。新規顧客向けの設問は、彼らの初期の関心やニーズを把握し、会社や製品に対する認識を深めることを目的としています。一方、既存顧客向けの設問は、すでに製品やサービスを利用している顧客の経験や満足度、改善点などを詳細に掘り下げます。以下、新規顧客向け・既存顧客向けのアンケート例です。参考にしてみてください。新規顧客向けアンケート設問例:本イベントをどのようにして知りましたか?本イベントで特に興味を持った製品/サービスは何ですか?現在どのような課題がありますか製品/サービスに関してさらに詳しい情報を希望されますか?今後、当社からの情報提供をどのような方法で受け取りたいですか?(メール、電話、郵送など)既存顧客向けアンケート設問例:当社製品をお使いになってからどのくらいの期間が経ちますか?導入後に解決されなかった課題、または新たに直面した課題はございますか?当社製品(またはサービス)購入後、合併や買収などによる業態の変化はありましたか?現在、当社製品のアップグレードや買い替えを検討されていますか?それとも別のタイプのソリューションをお探しですか?現在の製品(またはサービス)で改善してほしい点は何ですか?ステップ3: アンケート設問への予想返答のシミュレーション 設問を決定した後は、それぞれの質問に対してどのような返答が得られる可能性があるかを想定することが大切です。展示会やイベントにおけるアンケートでは、参加者からの直接的なフィードバックが貴重なデータ源となります。そのため、質問が明確で理解しやすいものであるほど、有用な情報を収集することができます。 例えば、「今日、この展示会に来た理由は何ですか?」という質問よりも、「本日の展示会で特にご興味を持たれた製品やテーマはありますか?」と、より具体的な質問を設定することで、予想される返答は「最新の技術トレンドについて学びたい」「特定の製品のデモを見たい」「業界のネットワーキングの機会を探している」など、来場者の具体的な目的や関心を明らかにしたものになります。 また、「あなたの会社でお困りのことはありますか?」という漠然とした質問よりも、より目的を明確にした「現在、貴社が直面している最大の業務上の課題は何ですか?」という質問を設定すると、予想される返答は「生産性の向上が課題」「コスト削減を図りたい」「新しい技術を導入して業務を効率化したい」など、より具体的なものとなり、業務課題や解決を求めているポイントが分かるようになります。 オンラインミーティングや事前のワークショップを利用して、設定した質問を実際に参加者に投げかけてみることで、質問の表現を最適化し、より効果的なコミュニケーションが可能になります。このプロセスを通じて、質問の意図が正確に伝わり、有益な返答を引き出すための準備が整います。シミュレーションを行うことで、実際の展示会やイベントでの対応に役立つ洞察を得ることができます。また、想定外の回答や質問の理解に時間がかかる場合の対処法も事前に検討できるため、本番でスムーズにアンケートを実施することが可能となります。ステップ4: 回答しやすいアンケートフォームの作成 設定したアンケート項目に対して回答しやすいフォームの作成は、有効な情報収集のために非常に重要です。自由記入形式よりも多肢選択式で対応できる質問を用意することが望ましいです。これにより、参加者は迅速に回答を選択でき、データの分析も容易になります。アンケートをタブレットなどのデジタルデバイスで実施する際も、多肢選択式は効率的な選択となります。ただし、参加者の意見を限定せず、幅広い回答を得られるように「その他」の選択肢を設けることが大切です。これにより、想定外の貴重なフィードバックを収集することが可能になります。 購入予定など時間に関する質問をする場合、具体的な期間を選択肢として提示します。例えば「1週間以内」「2~6ヶ月以内」「来年」など、明確な時間の範囲を設定することで、回答者の予定や意向を正確に捉えることができます。しかし、選択肢が過多になったり、質問文が長く複雑になりすぎると、参加者の負担となり、真摯な回答を得られなくなる恐れがあります。質問は簡潔にし、参加者が容易に理解し回答できるよう心がけることが、質の高いデータ収集へとつながります。ステップ5: 対面でスムーズな交流ができるようトレーニングを 展示会での成功は、対面でのコミュニケーションに大きく依存しています。利用する媒体が紙のフォームであれ、タブレットやアプリであれ、目的は来場者との有意義な会話を通じてリードを獲得することです。そのためには、スタッフ全員がアンケートの質問内容を完全に理解し、さらにそれを自分たちの言葉で自然に話せるようになることが必要です。質問内容を単に暗記するのではなく、それに対する応答をスムーズに行えるようトレーニングすることが重要です。ブースでの自由な会話だけでは不十分で、適切な質問の設定、的確な回答、そして十分な練習とリハーサルによって鍛え上げられたスタッフこそが、質の高いリード獲得への鍵となります。このプロセスを通じて、スタッフは展示会での効果的なコミュニケーション技術を身につけ、来場者からの信頼を獲得しやすくなります。 株式会社ピーク・ワンが提供するイベント受付管理ソリューション「レジスタ」のオプションサービスである「QuickLead」を活用すれば、手持ちのスマートフォンで簡単にリード情報を獲得することができます。「QuickLead」にはリード情報取得時にカスタマイズされたアンケートを実施する機能があるので、自社製品・サービスへの興味関心度合いを確認することもできます。取得した情報は瞬時にデータベースに保存が可能で、タイムラグのないイベントマーケティングをご支援します。