コロナウイルスが五類に移行して以降、リアルイベントが徐々に活動を再開しています。この変化の中で、中にはオンラインイベントも同時開催するハイブリッド型 で行うケースも増えてきていることが確認できます。このハイブリッド形式は、地域や会場の容量に制約されることなく、多くの人々に届けられる利点を持っています。しかし、リアルとオンラインの両方で整備が必要となるため、運用負荷も無視できないレベルにあります。この記事では、そのような運用負荷をリアルとオンライン同時開催のハイブリッド型イベントよりも低く抑えつつ、リアルイベントでの成果を最大限活かすことができる「時間差ハイブリッド型イベント」をご紹介します。この手法では、リアルイベントとオンラインイベントを同時には行わず、時間をずらして実施します。その結果、運用負荷を抑制しながら、リアルイベントで得た有用な情報や経験をオンラインでも反映することが可能です。本文では、この"時間差ハイブリッド型イベント"が持つ具体的なメリットと、それを効果的に運用する方法について、詳しく考察しています。ハイブリッド型イベントのメリットとデメリットハイブリッド型イベントは、ご存知のようにオフライン(リアル)とオンラインの両方の要素を組み合わせた形式のイベントです。オフライン(リアル)とオンラインの特徴を融合させることにより多くのメリットを得られる一方、運用負荷が増大するという大きなデメリットがあります。ハイブリッド型イベントの最も大きなメリットは、広いリーチが可能であることです。オンライン配信があるため、地理的な制約がほぼなくなり、世界中から参加者を獲得する機会が広がります。さらに、オンラインでのアーカイブ視聴も可能であれば、参加者は自分の都合の良い時間にコンテンツを楽しむことができます。広告やプロモーションもオンラインとオフラインで同時に効率的に行えるため、より多くの人々にリーチすることが可能です。また、参加者にとっての選択肢が増えるという点も重要です。参加者は自分のライフスタイルや都合に合わせて、オンラインまたはオフラインでの参加を選ぶことができます。これにより、一つのイベントで多様な参加形態と多角的な価値を享受する機会が生まれます。一方で、ハイブリッド型イベントの開催は運用負荷が増大するというデメリットがあります。オフラインイベントの管理だけでなく、オンラインプラットフォームの運営と管理も同時に行う必要があります。このため、オンラインとオフラインの両方に精通したスタッフが必要とされ、それぞれの領域で問題が発生した場合に素早く対応できるスキルセットも求められます。この理由でハイブリッド型の開催に躊躇される企業も多いことでしょう。”時間差ハイブリッド型イベント”とは?そこでご案内したいアイデアが”時間差ハイブリッド型イベント"です。"時間差ハイブリッドイベント"は、文字通り、同時にオンラインとオフラインでイベントを開催するのではなく、時間をずらしてオフラインイベントの後にオンラインイベントを行います。これにより、それぞれのフォーマットの良い点を最大限に活かすことができます。同時開催のハイブリッドイベントより運用負荷が低い時間差でオンラインとオフラインイベントを行う場合、運営をスムーズにおこなうことが可能となります。これは、別々の時間帯や日程でイベントを開催するため、同時にオンラインとオフラインの両方を管理する必要がなく、それぞれに特化したスタッフやリソースを配分できます。例えば、オフラインイベントでは映像や音響、照明のオペレーターが、オンラインイベントでは配信オペレーターが活躍することになります。コンテンツがリアルイベントで行った内容を流用できる時間差で配信するオンラインイベントでは、リアルイベントで作成したプレゼンテーション、ビデオ、資料などがそのまま使用できます。これにより、新たにコンテンツをゼロから作成する手間やコストが省かれます。更に、リアルイベントでの反応を見て微調整を加えることも可能で、その結果オンラインで更に効果的なプレゼンテーションができる可能性もあります。また、リアルイベント開催時に来場者からされた質問とそれに対する回答を整理しておくことで、オンラインイベント開催時にスムーズな対応を行うことが可能となります。リアルイベントに登録したリストをそのまま使えるリアルイベントで集めた参加者リストは、時間差ハイブリッドイベントのオンライン部分でも再利用が可能です。これにより、既存の参加者に対して効率的にマーケティングを行うことができます。例えば、リアルイベント終了後に参加者に対してオンラインイベントへの参加を促すメールを送るなど、マーケティング効果が高まります。また、リアルイベントへ参加登録はしたものの開催当日に事情によって来場できなかった参加者にも改めて参加機会を提供することができるので、不参加の歩留まりをおさえることができます。リアルとオンラインでの来場者の振る舞いをデータとして獲得できる時間差ハイブリッドイベントでは、オフラインとオンラインの両方でデータを収集する機会が増えます。これにより、参加者の行動傾向、ニーズ、フィードバックなどをより詳細に分析することができます。具体的には、リアルイベントでの参加者の移動パターンや興味のあるセッション、オンラインではどのコンテンツが最も再生されたかなど、多角的なデータを得ることができます。時間差ハイブリッドイベントを告知する際の留意点メリットのほうが大きいように思える「時間差ハイブリッドイベント」ですが、告知をするタイミングには注意が必要です。リアルイベントの開催と同時に、後日、オンラインイベントが開催されることを告知をしてしまうと、リアルイベントの集客に影響を及ぼすこともあります。なぜならば、「わざわざ会場に行かずに配信で見ればよいか」という印象を与えてしまう可能性もあるからです。告知をする際には、タイミング、そして、リアルイベントならではの企画を強くプロモーションするなどの工夫が必要となります。まとめ"時間差ハイブリッド型イベント"は、リアルイベントの対面での交流とオンラインイベントの便利さを一つのパッケージにまとめた新しいイベント形式です。この形式では、運営が比較的スムーズに行える点が注目されます。具体的には、オフラインとオンラインのイベントが時間を置いて開催されるので、各々に専念してリソースを配置することができます。コンテンツ制作においても効率が向上します。一度作ったプレゼンテーションや資料は、リアルイベントで使った後、オンラインイベントでもそのまま利用可能です。もちろん、リアルイベントで得たフィードバックを元に、オンライン用に調整されたコンテンツとして展開することも可能でしょう。また、データ収集の面でも便益があります。オフラインとオンラインでの参加者の動きや興味をデータとして把握することができ、これを次回のイベント計画やマーケティングに活かすことができます。以上が、"時間差ハイブリッド型イベント"のご紹介でした。今後開催予定のイベント形式の一案としてご検討してみてはいかがでしょうか。株式会社ピーク・ワンではリアル・オンライン双方のイベント運営企画に対応したサービスを提供しています。また、日本語だけでなく、英語・中国語・韓国語・スペイン語に精通しているイベントプロデューサーが在籍しているので、グローバルな対応を求められるイベントにも対応可能です。イベント企画運営だけでなく、イベント受付ソリューション「レジスタ」や事務局管理クラウドサービス「セクレタ」などイベントDXのサービスも合わせて提供しております。企業イベントの開催を検討している企業様があればぜひお声がけください。