新年度がスタートし、新たな経営戦略やビジネス目標を立てる方も多いのではないでしょうか?掲げたKGIやKPIを達成するためには、製品やサービスを積極的にプロモーションし、市場に自社ブランドの存在を印象づける必要があります。その絶好の機会といえば展示会です。しかし、ただ単に展示会へ参加するだけでは、あまり意味がありません。展示会へ出展し成果を得るために必要なこと、それは緻密なマーケティング戦略です。イベントマーケティングにおける「3C分析」と「トレンド」を巧みに組み合わせたアプローチは絶大な効果をもたらします。今回の記事では、「展示会における最新のマーケティングとは?」をテーマに、ビジネスの成長と発展の扉を開く鍵をお渡しします。展示会における3C分析のポイントまず初めに、展示会における成功は、顧客(Customer)、競合他社(Competitor)、そして自社(Company)の緻密な分析に基づいています。顧客のニーズや好み、競合他社の戦略や製品、そして自社の強みや弱みを洞察することで、展示会での目標達成に向けた戦略を練ることができます。顧客(Customer)分析:参加者のニーズや嗜好: 参加者のニーズや好みを理解するには、事前調査が欠かせません。参加者の興味や関心を把握するために、事前アンケートや調査を実施しましょう。展示会のテーマや業界に関連するサービス、製品、価格帯、機能に焦点を当てた質問を通じて、参加者が展示会で得たい情報や期待を正確に把握します。これにより、展示ブースやプレゼンテーションの内容を効果的にカスタマイズできます。参加者のプロファイル: 参加者の属性や行動パターンを分析し、ターゲット層を明確化することは極めて重要です。参加者の属性、いわば、業界や職種、経験レベル、関心領域などを知ることで、特定の業界や職種に特化したコンテンツやアプローチを展開することが可能になります。競合他社(Competitor)分析:競合他社の製品やサービス: 競合他社が展示会で展示する製品やサービスの特徴や強み、価格設定などを調査することも大切です。ブースの大きさや位置なども展示会MAP等で確認しておきましょう。ブランド戦略やマーケティングアプローチ: 競合他社のブランドメッセージ、マーケティング戦略を分析し、自社との差別化ポイントを把握しておきましょう。セミナーを開催している場合は、どのようなテーマ、内容で集客をしているのかも意識しましょう。過去の展示会での経歴: 競合他社が過去に展示会でどのような活動や成果を上げてきたかを分析し、学びます。効果がありそうな要素は取り入れてみるのも良いでしょう。自社(Company)分析:自社の製品やサービスの特徴や利点: 自社の製品やサービスの特長、優位性を明確にし、展示会でのアピールポイントを見つけます。アピールポイントを定めたら、ブース内での製品やサービスの見せ方、資料の作成・配布方法などについて戦略を練りましょう。過去の展示会からの振り返り: 過去の展示会でのブースの配置やデザイン、プロモーション活動の成果を振り返り、改善点を探します。訪問者数や属性、アンケート内容なども参考に、よりブラッシュアップした出展戦略を立てることが大切です。自社の強みや弱み: 自社の組織力や技術力、顧客サービスなど、強みを明らかにすると、会期中のトークスクリプトの作成などに役立ちます。また、競合と比較して劣っている点や課題を明らかにすることで、自社製品やサービスについての理解が深まります。展示会における現代のトレンド次に、展示会における現代のトレンドについて、レポートしたいと思います。ファッションのトレンドが毎年変わるように、展示会やイベントにおけるトレンドも常に変化しています。デジタル体験との統合: デジタルツールとテクノロジーの進化は、展示会マーケティングのアプローチを変革しています。バーチャルリアリティ(VR)、拡張リアリティ(AR)、そしてオンラインプラットフォームの活用により、物理的な空間の制限を超えて、国内のみならず、全世界との交流も可能になっています。パーソナライズされた体験: パーソナライズとは、マーケティング用語で「顧客一人ひとりのニーズや関心に合わせて、最適な情報やサービスを提供すること」を指しています。パーソナライズされた体験を提供するには、まず、参加者の属性や、興味、趣味嗜好、行動などを分析することが大切です。イベント管理システムによるデータ分析やAIを活用し、参加者が本当に求めている情報や体験を提供することが主流になりつつあります。SDGsを意識した取り組み: 現在、展示会では、廃棄物の削減、再利用可能な素材の使用、持続可能な交通手段の促進など、SDGsを意識した取り組みが注目されています。照明にLEDを使用したり、「木材を極力使わない」をコンセプトに、再利用が可能な段ボール素材をブースの施工に使うなど、SDGsを意識した展示方法を取り入れる企業が多く見られます。体験型マーケティング、デザインの重要性: 展示会ブースのデザインやコンテンツは、参加者にとって魅力的な体験を提供することに重点を置きましょう。最近は、ブース内に仮想現実(VR)ブースを設置し、参加者が製品やサービスをリアルに体験できる演出をする企業が増えています。例えば、某自動車メーカーはVRを使用して、参加者が新車の内部や外観を詳細に見ることができる体験を提供しています。参加者が製品の味や質感を実際に体験できるサンプリングも、未だ人気があります。ワークショップをはじめ、インタラクティブな展示や体験型のアクティビティを通じて、参加者とのエンゲージメントを高める取り組みが増えています。展示会における3C分析とトレンドを組み合わせた最新のマーケティング顧客分析+デジタル体験現在、イベントマーケティングのDX化は急速に進んでおり、様々なサービスがあります。当社のFrontDeskをはじめ、eventory、EventRegist、シャノンなどの、デジタル管理ツールを使用することで、参加者からリアルタイムでフィードバックを収集し、顧客分析を進化させることができます。参加者の反応や興味関心を分析し、必要に応じてイベント期間中でも戦略を立て直せます。これにより、参加者のニーズに迅速に対応し、より効果的な体験を提供することが可能になります。戦略や予算にあわせて、貴社に合うサービスを見つけてください。競合他社分析+パーソナライズ体験競合他社が展開する広告やSNSの分析は、顧客へパーソナライズ体験を提供するにあたって不可欠です。Google社が無料提供している代表的な分析ツールとして「Googleアナリティクス」や、「Googleキーワードプランナー」などがありますが、使いこなすには一定の知識が必要となります。そこで、競合他社を分析するための支援機能がついているマーケティングツールをご紹介したいと思います。例えば、「Keywordmap」は、ユーザーの検索意図を把握し、自社サイトの改善点を自動的に収集するなど、コンテンツの制作支援機能が充実しています。ユーザーからの検索数が多いキーワードをテーマごとに分類する「ニーズマップ」機能を提供しており、記事の企画やパーソナライズ体験を演出するコンテンツの構成を考える際に非常に役立ちます。また、ユーザーの行動ログをもとに、市場や競合分析を効率化するタイプもあります。「Dockpit」は国内250万人のWeb上の行動ログを活用し、自社と競合のアクセス数や検索流入数などをわかりやすく表示します。これにより、自社に不足している項目を把握しやすくなります。これらのツールを利用することで、競合他社分析がより効率的に行え、自社のサービスやコンテンツの改善につながるでしょう。競合他社分析に基づいたパーソナライズ体験を提供することで、ブランドの独自性が際立つようになります。自分に合った体験を得ることで、ブランドへのロイヤルティが高まり、参加者は競合他社の製品やサービスよりも自社のものを選ぶ傾向が強まるに違いありません。自社分析+体験型マーケティング 自社分析を行った後、体験型コンテンツを制作する際に、以下の6つの具体策を取り入れると他社と差別化を図ることが可能になります。動画や音声を取り入れたインタラクティブなコンテンツの制作ユーザビリティの向上策の実施自社独自の経験談を活かしたコンテンツの制作専門家によるコンテンツのチェックブランドキャラクターの導入ユーザーとのコミュニティの形成重要なポイントは自社のブランドストーリーや価値観を体験型コンテンツに組み込むことです。参加者がブース内やセミナーで体験するであろう、すべての要素の中に、自社のメッセージやストーリーを強調し、視覚的な印象を与えるように設計すると効果が倍増することでしょう。まとめ このようなアプローチは、展示会での目標達成に非常に効果的で、参加者との強いつながりを生み出し、ブランドの魅力を最大限に引き出します。展示会での成功を目指す際には、3C分析とトレンドを組み合わせた最新のマーケティング手法を取り入れることをおススメします。 当社が提供するイベント管理システム「レジスタ」は、イベント・展示会において顧客分析ができる受付管理ソリューションです。当システムを活用することで、参加者のニーズや興味を把握し、デジタル体験と組み合わせた効果的な展示会マーケティングが可能となります。特に「レジスタ」のオプション機能である「QuickLead」「QuickFlyer」「Quick Check-in」は用途に合わせた、名前の通りにタイムラグのない最新の展示会マーケティングを実現させます。展示会における新たなビジネス目標達成の一助となれたら幸いです。お気軽にお問い合わせください。